Pure Vanilla Extract (バニラ・エクストラクト)

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手作りバニラ・エクストラクトの画像アメリカのお菓子作りをする方なら、必ずや『材料』の中で『Vanilla Extract』は見かけるはず。
日本の Vanilla Essence と同義と思ってよいのですが、濃度が全く異なります。 「Vanilla Extract:小さじ1杯」とか書いてあるのを目にすると、日本では「バニラエッセンス:数滴」が当たり前なので、使用量の多さに驚かれる方も多いはずですが、バニラエッセンスが高濃度なのです。 そして『Vanilla Extract』には Pure(天然物)と Imitation(人工物=ケミカル)のものがありますが、断然、Pure の方が風味も後味も良く、違いを知ると、人工物には戻れません…。
そんな天然抽出の『Pure Vanilla Extract』はバニラビーンズをアルコールに漬けて、ただ風味が移るのを待つだけ♡ お菓子作りでバニラビーンズをそのまま使うよりも経済的だし、バニラビーンズの産地によって異なる風味や、抽出用のアルコールをウォッカ、ウイスキー、ブランデー、ラム、シェリー、ジンなど好みで変えて使い分けもできますよ♡

材料

  • バニラビーンズ 23g以上(1本当たり3.8gとして6本使用)
  • ウォッカ など(度数:40度↑) 200~230 ml
  • (*バニラ・ビーンズは、産地などで風味が異なるので、お好みのものを使ってくださいね。混ぜてもOK。Gradeは"B"がおすすめですが "A"でもOK。)

    (*アルコール40度以上のお好みの銘柄や種類 or/and ブランデー、ウイスキー、ラム、シェリー、ジン などもOK!!  でも、香りのあるアルコールは、後でお菓子作りの際に加えることが出来るので、私は香りを邪魔しない典型的なウォッカを使用します。)

作り方

★下準備:保存容器は煮沸消毒をする必要はありませんが(勿論してもOK)、使用するウォッカなどのアルコールで拭くか、すすいでおくことをおススメします。

  1. バニラビーンズの長さを、瓶に入る長さにカットする。

  2. カットしたバニラビーンズの鞘に、縦半分に切り目を入れる。

  3. 清潔な保存容器に ②バニラビーンズを入れ、ウォッカ など(Alcohol度数:40度↑)を注ぐ。

    (*保存容器内でのVanilla Beensが 完全に浸かること)

  4. 蓋をして、軽く振って出来上がり☆ あとは遮光場所での保管。 最短で 8週間 待つのみ!!

  5. 使うときに、ビーンズ(粒)が混ざってほしくない方は、珈琲フィルターなどで濾してくださいね。
    ビーンズが混じっても良い場合は、そのまま使います。 バニラビーンズの鞘を取り出すかどうかは、お好みでどうぞ。

★最短で8週間後には出来上がり。(でも6ヶ月~が熟成されておススメみたい☆)

★バニラビーンズの鞘を取り出した場合は、お菓子作りなどにビーンズ(粒)を使ってね。(鞘は使いません)


      

『Pure Vanilla Extract』と呼ぶためには!

★★『Pure Vanilla Extract』の規格★★
FDA;Food and Drug Administration;アメリカ食品医薬品局のFDA 21CFR169規定(21CFR169.175 および 321CFR169.3)によると
『Vanilla Extract 成分には、アルコール度数:35度(70 proof)以上、1gal.(=約3.785ℓ) での溶解用ピュア・アルコールに対して 13.35oz.(=約378.47g)のバニラビーンズ(含水量は25%未満)が少なくとも用いられ、1gal.を一単位として作ること。』が要求されています。
つまり『ビーンズ成分の含有量が少なかったり、ビーンズの含水量が25%以上であったり、アルコール度数が低い場合は、ビーンズを増やしたりアルコール度数を上げる必要がありますね。

 ★★『Pure Vanilla Extract』と呼ぶためには★★
Vanilla Bean(Grade"B") 1本当たり3.8g、 Alcohol度数:40度↑を用いた場合
→ Beans 98本~/Alcohol 1gal. → 約6本~/8fl,oz(=236.6ml/cc=1cup in USA) でしょうか?(自信なし…焦)
つまり、ビーンズの使用量が少なかったり、アルコール度数が低すぎると “バニラ風味のお酒” であって “バニラ抽出液” にはなれないようですね。

私の英語力では↑の理解は間違っているかもしれませんが…
…ややこしいです…今回はアメリカの換算単位です。
(1gal.=128fl,oz, 1fluid ounce(fl,oz)=約28.41ml, 1 gallon=約3.79ℓ)
これらの固体や液体の換算単位は日本とカナダとイギリスでも夫々に異なるので、お気をつけ下さいね…(i.g.:1cup=200ml/JP, =236ml/USA, =250ml/CAN, =284ml/UK,などのように…。)

Vanilla Beans の "品種" と "Grade"

★★Vanilla Beans の "品種" ★★

== ①Vanilla Tahitensis ==
☆甘い花の香りとチョコレートのような独特の香りを楽しめます。
 *パティシエ達が好んで使うこの品種の殆どは パプアニューギニア産(PNG)だそうですよ。
 *タヒチ産は生産が希少のようです。

== ②Vanilla Planifolia ==
☆時折、“マダガスカル・バーボン(ブルボン)”とも呼ばれ、典型的で濃厚なバニラ風味を持っています。
 *マダガスカル産は “クラシック・バニラ” とも称され、とても風味も香りも良く、私もお気に入りで市販品でもコチラのオーガニック品を使っています♡
 *パプアニューギニア産(PNG)の生産量はやや落ちるようですが、それでも主要生産地には違いないようです。
 *インドネシア産は風味が劣るが焼菓子用には適するようです。
    (以上3国が主要生産地)
 *バニラの発祥地であるメキシコ産は現代では希少価値のようで、相当高価なもののようです。
  (もしも観光地などで安価に売られているとしたら、まず確実に本当のバニラではないようですよ。)
 *ハワイ産は極少生産でオアフ島やマウイ島で栽培されているようです。
 *他にも、アフリカのウガンダ産、トンガ産、インド産、バヌアツ産、オーストラリア産、マレーシア産などもあるようです。

★★Vanilla Beans の "Gread" について★★
"Gread A (gourmet/prime とも呼ばれる)" と "Gread B (extract beans とも呼ばれる)" があり、違いは一本のバニラに含まれる水分量(A:30-35% / B:15-25%)や、鞘の中のビーンズの粒数や重量(A:100-120粒 / B:140-160粒)と質と外見などのようで、用途に合わせて使い分けるといいですね。
Vanilla Extract 作りには "Gread B" で十分で、むしろ含水量が少なく、粒数が多い方がいいのです☆

シンプル材料の天然抽出なので風味が最高♪

自家製バニラエクストラクトの画像「バニラエッセンス vs バニラエクストラクト」 基本的には同義(バニラをアルコールと水で抽出・希釈したもの)と思っていいのですが、濃度が全く異なります。
日本のバニラエッセンスは、アメリカのバニラエクストラクトに比べるとバニラの使用量が多く、濃度が高いので「数滴」で OKとなります。

また、日本のバニラエッセンスも、アメリカのバニラエクストラクトにも天然の物と人工の物があります。
天然物の方は、バニラビーンズから抽出しますが、バニラビーンズは高価…。(バニラビーンズぞのものをお菓子作りに使うともっと高価!! それにちょっと面倒…。) そこで作り出されたのが人工バニラ香料のバニリン!
このバニリンは天然の物よりも香りが強いので人工のバニラエッセンスやエクストラクトを安価に作ることができたため、市場では主流となったのですよね。

自家製バニラエクストラクトの画像 自家製バニラエクストラクトの画像

アメリカの人工バニラエクストラクトも日本のバニラエッセンスのように「数滴」でできるようにコントロールすることもできたそうですが、濃度の異なる天然物と人工物が混在してしまうと、人工物が出回る前から存在するレシピの分量がややこしくなってしまいます。 なので、天然物(ピュア)のバニラエクストラクトの香りを基準として、人工物(アーティフィシャル/イミテーション)の濃度も合わせて作られているのです。

でも、天然物 vs 人工物では、実は全然味も香りも質が異なります!!!
しょせん人工物は偽物…天然物の風味の良さには叶いません。
特に、後味に大きく差が出ます。
でも、日本ではなかなか天然のバニラエッセンスやオイルは手に入らないので、私は天然(ピュア)バニラエクストラクトを友人に送ってもらっていたのですが、原材料を見ていたら絶対に作れる気がしてきたので、アメリカのサイトを調べて、試しに作ってみることにしました♡
でも、『Pure Vanilla Extract』と呼ぶためには、FDA;Food and Drug Administration;アメリカ食品医薬品局のFDA 21CFR169規定による成分比率があったので、その基準を基に配合比率を紹介しているサイトに出会えなかったので、今回のレシピ配合は、私のつたない英語力と計算力で、FDA規定に則った最低基準の配合を算出してみたつもりです。(間違っていたらゴメンナサイ…。)
そして、作り方はサイト『Beanilla』(URL:www.beanilla.com)を参考にさせていただいました☆

ご家庭で使われるモノであれば、御自身が「美味しい♡」って思える配合を探してみるのが、手作りの醍醐味なので、色々と試してみてくださいね☆
最短で8週間後には出来上がりだそうですよ。(でも6ヶ月~がおススメみたい☆)

いい香りのものが出来るといですね~☆

♣このレシピに関連するトピック

   ☆『What's New』 Jan.18,2017『3年経てば良い香りと色になってます』
   ☆『What's New』 Sep.20,2014
   ☆『What's New』 May.4,2014
   ☆『What's New』 May.3,2014
   ☆『What's New』 Dec.6,2013
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